履歴書の職歴欄に、どこまで書けばいいのでしょうか。30代になって経験は増えたのに、欄は小さいまま。転職回数や空白期間も気になって、書き始めるまでに時間がかかることがありますよね。
まずは、入退社の年月と担当した仕事を正確に並べるところからで構いません。詳しい実績は職務経歴書に譲り、履歴書では経歴の流れと応募の理由を読み取れる形にしていきましょう。
本文の数値入り例文や添削例は説明用の架空例です。ご自身の経験と確認できる事実に置き換えてください。
この記事でわかること
- 履歴書に書くこと、職務経歴書に回すこと
- 転職回数・実績・希望職種の伝え方
- 30代向け履歴書の基本構成
- 職歴欄へ簡潔に書く方法
- 志望動機の作り方
- 自己PRのコツ
- 提出前に見直す箇所
- 第三者に読んでもらうときの頼み方
- 応募する仕事の条件も確かめる
履歴書に書くこと、職務経歴書に回すこと
30代だから全員に管理職経験が必要、というわけではありません。求められる経験は求人ごとに違うため、年齢だけで書く内容を決めなくても大丈夫です。
履歴書では、学歴・職歴・資格などの基本情報を正確に伝えます。応募先に様式の指定があればそれを優先し、詳しい仕事内容や工夫は職務経歴書へ回すと、重複を減らせるでしょう。
書く材料として確認したいこと
- これまで担当した職種・業務
- 入社・退社の年月
- 応募先で生かせそうな経験
- 役職やリーダー経験があれば、その範囲
- 今回の仕事を選んだ理由
何を削るか迷ったら、「経歴の流れが分かるために必要か」で考えてみてください。一つの実績を詳しく説明するために、在籍期間などの基本情報が抜けないようにしておきたいところです。
転職回数や実績をどう伝えるか
転職回数
転職回数が多いと、経歴をどこまで書くか迷うかもしれません。短い職歴も省略してつじつまを合わせず、入退社年月を正確に並べてみましょう。
事情を補足する場合は、実際の理由と食い違わない説明にします。無理にすべてを「キャリアアップ」と言い換えず、詳しい経緯を聞かれたら話せるよう別のメモに整理する方法があります。
実績
履歴書の欄が小さければ、実績を無理に詰め込む必要はありません。自己PR欄などに入れる場合は、担当したことと結果が分かる例を一つ選んでみましょう。
具体化した例:法人営業として新規開拓を担当。昨年度の担当売上は目標達成率120%でした。
数字を使うなら、期間と何に対する割合かを確かめてください。確認できない数字を作るより、担当業務や工夫を具体的に書く方法を選べます。
異なる職種へ応募するときのつながり
営業からエンジニアへ移るなど、職種を変えたい場合は、その理由と準備していることを短く補うと経緯が伝わります。経験が違うことを隠す必要はありません。応募条件を確かめ、使える経験と習得が必要なことを分けておきましょう。
30代向け履歴書の基本構成
| 項目 | まず確かめること |
|---|---|
| 基本情報 | 誤字脱字をなくす |
| 学歴 | 企業の指定に従い、学校・学部等の正式名称と年月を確認 |
| 職歴 | 入退社年月・会社名・担当部署や役割を簡潔に |
| 資格 | 仕事に関連するものを優先 |
| 志望動機 | 企業ごとに変える |
| 本人希望欄 | 譲れない条件がある場合は記載。特段の希望がなければ「貴社の規定に従います」など |
職歴欄は、年月と担当した仕事をそろえる
入社から退社までの流れを、まず年表のように並べてみてください。異動や昇格も、応募先に関係するものを短く添えると役割の変化が分かります。
職歴は簡潔かつ具体的に
入退社の年月と正式な会社名を軸に、担当した仕事を一行程度で補う方法があります。次は書き方の架空例です。
法人営業部に配属。法人向けサービスの新規開拓を担当。
20XX年4月 主任に昇格。5名の業務進捗管理を担当。
現在に至る
実際に書く際は、役職名だけで権限を大きく見せないようにしましょう。人事評価をしていないなら、その担当まで含めた「マネジメント」とは書かず、実際の業務を示すほうが正確です。
役職がなくても、担当した役割は書ける
後輩の指導やプロジェクトの進捗管理を任された経験があれば、その内容も材料になります。一方、経験がなければ無理に探して書く必要はありません。募集されている仕事と接点のある経験を選んでみてください。
志望動機の作り方
「なぜその会社なのか」と考えても、最初からきれいな理由は浮かばないかもしれません。求人票を開き、次の3点を一つずつメモしてみましょう。
- どの業務を担当したいか
- 会社の情報のうち、何に関心を持ったか
- 自分のどの経験が生かせそうか
確認した仕事と経験をつなげる例
その経験を生かし、販売後も継続してお客様を支える仕事に関わりたいと考えて応募いたしました。
理由をもう一歩補いたい例
・御社に魅力を感じたため
・家から近いため
成長したい、通いやすいという理由も、本音なら否定しなくて構いません。ただ、それだけでは仕事内容への関心が伝わりにくいため、担当したい業務と自分の経験を補ってみましょう。
自己PRのコツ
「強み」を一言で決めるより、それが表れた場面を思い出すほうが書きやすいこともあります。何に困り、自分がどう動き、何が変わったかを短く並べてみてください。
自己PR例
前職では失注した理由を記録し、説明が足りなかった点をチームで確認する役割を担当しました。その内容を次の提案資料へ反映し、顧客ごとに確認する質問もそろえています。
貴社でも、お客様の状況を具体的に捉えた提案に取り組みたいと考えております。
結果の数値を出せないときも、このように担当した行動を説明できます。守秘義務に触れる顧客名や未公開の売上は載せず、社外へ出せる範囲を先に確かめましょう。
【無料テンプレート】履歴書・職務経歴書の記入準備シート
ここまでの内容を実際に書き出せるように、筆者が転職活動で使っていた整理方法をもとにした記入準備シート(Excel)を用意しました。「履歴書 準備」「職務経歴書 準備」の2シート構成で、学歴・職歴の年表、志望動機メモ(結論→根拠→貢献)、数値で書く実績メモ、提出前チェックリストが1つにまとまっています。
▶ 履歴書・職務経歴書 記入準備シート(Excel)をダウンロード
まずシートに下書きをし、年月や数字の食い違いを確認してから、応募先の様式へ移してみてください。いきなり清書するより、抜けを見つけやすくなります。詳しい仕事の説明は30代の職務経歴書の書き方|成果・役割を伝える構成と例に沿って整理できます。
提出前に見直したい4つの箇所
誤字脱字が多い
年月・社名・連絡先を、手元の記録と照らしてみてください。画面で見落とすなら、印刷したり時間を置いて読み直したりする方法もあります。
使い回しの志望動機
ほかの会社名や古い募集職種が残っていないか、提出先ごとに確認しましょう。共通の経験は使えますが、その会社を選んだ理由まで同じでよいかは読み直したいところです。
実績が抽象的
「頑張った」と書いた箇所へ、何を担当したかを足してみましょう。数字がなくても、作業や役割を具体的にできる場合があります。
空白期間の説明を急いで作ってしまう
在籍していない期間を、勤務していたように埋める必要はありません。理由を補うなら、求職活動や学習など実際の過ごし方を簡潔に。家族や健康などの私的な事情は、必要な範囲で説明する準備をしておきましょう。
書き直し例|担当したことが読める表現へ
次の2つは、説明用の架空例です。数字を書き足す場所を考えるための例で、元の文章から数字を推測してよいという意味ではありません。
記載例:職務経歴書や実績欄へ詳しく書く場合
| 記載内容 | |
|---|---|
| Before | 営業として顧客対応や新規開拓を頑張り、売上に貢献しました。 |
| After | 法人営業として既存顧客50社を担当。新規開拓にも取り組み、昨年度の担当売上は前年比120%でした。 |
「貢献した」だけでは見えなかった、担当数・比較期間・変化が補われました。履歴書の欄が狭い場合は、この詳しさの説明を職務経歴書へ回す方法があります。
記載例:自己PRに行動を添える場合
| 記載内容 | |
|---|---|
| Before | コミュニケーション能力に自信があり、チームワークを大切にしています。 |
| After | 部署間の調整役として、営業と製造の間で仕様のすり合わせを月10件以上担当。認識のずれによる手戻りを半減させました。 |
「コミュニケーション能力」という言葉を使うときも、どんな場面で、誰と、何を調整したかを添えると役割が伝わります。成果を示す数値は、記録で確かめられるものだけを使ってください。
書き上げたあと、第三者と確認する
第三者に添削してもらう
自分では分かる文章でも、初めて読む人には仕事内容が伝わらないことがあります。「経歴の流れで分からない箇所はありますか」と、一つの観点で読んでもらう方法があります。
エージェントを利用中なら、履歴書の添削を受けられるか、今回の応募先に合わせた助言があるかを聞いてみましょう。支援の範囲は担当者やサービスによって異なります。
職務経歴書と統一感を出す
在籍期間・役職・資格の取得年月が、両方の書類で一致しているか見比べてみましょう。内容が違う場合は、どちらが正しいかを記録で確認してから提出してください。
企業研究を行う
採用ページや求人票のうち、応募したいと思った箇所に印をつけてみてください。自分の経験と結びつかない部分は、無理に志望動機へ入れず、面接で聞く疑問として残すこともできます。
書類を整えるのと一緒に、応募先の条件も確認する
履歴書ができると、早く応募したくなるかもしれません。その前に、仕事内容・勤務地・勤務時間・給与の内訳など、自分が続けて働ける条件かも見ておきましょう。
エージェントを使うなら、次のような支援を相談できる場合があります。非公開求人だから条件がよいと決めつけず、個別の求人を確かめてください。
利用前に確かめたい支援内容
- 書類の添削や、応募先に合わせた助言
- 面接の練習や回答の整理
- 希望に合う紹介可能な求人の有無
- 希望条件の確認・交渉の支援範囲
- 企業に確認済みの情報を教えてもらえるか
分からない条件が残るなら、応募先や担当者へ質問して構いません。書類を通すことだけに気を取られず、働き続けられそうかも確かめていきましょう。
提出ボタンを押す前の確認
最後に、次の項目を一度見直してみてください。
- 連絡先・会社名・年月に誤りがないか
- 職務経歴書との食い違いがないか
- 企業指定の様式・提出方法・ファイル名を守っているか
- 志望動機が実際の希望や経験と合っているか
- 添付ファイルを開けるか、不要なシートや個人情報が残っていないか
送信した書類は、企業名と提出日を付けて保存しておくと、面接前にも確認できます。後から修正した場合は、どの版を提出したか分かる形にしておきたいところです。
今日は職歴の年月を確かめるところから
全部の欄を一度に仕上げなくても構いません。まずは次の情報を、メモへ集めてみましょう。
- 入社・退社年月と正式な会社名
- 所属した部署・担当業務
- 異動や昇格の時期
- 資格の正式名称と取得年月
- 今回の求人で関心を持った仕事
材料がそろえば、書く順番を決められます。志望動機だけで止まっているなら、先に事実の欄を埋めてもよいでしょう。履歴書を一枚仕上げる作業を、今日できる確認へ分けて進めてみてください。
一人で迷う箇所は、具体的に聞いてみる
添削を頼むなら、「短い職歴をどう書くか」「この志望動機で仕事への関心が伝わるか」と、迷っている箇所を添えてみましょう。返ってきた助言を読んでも納得できなければ、理由を聞いて構いません。最後は、自分が面接で説明できる内容に整えて提出してください。


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